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2011年4月14日木曜日

原発に変わるエネルギー源への不安と心構え


10年にわたり風力発電を追いかけてきた著者の実にタイムリーな書籍。
夢見がちな風力発電の実態が書かれています。

批判の集中する原子力発電も、当初は夢のエネルギーで大勢は今多くの人が夢見る風力発電や火力発電のようにイメージ先行だったのかなと想像しています。役者の方のブログで子供の頃反対集会に出て悲惨な思いをしたと打ち明けている記事が話題になりましたが、いまも風力発電や太陽光発電の悪い事実を語ると意味不明な中傷をされることもあります。

エネルギーを取り出すということは、必ずなにか問題を秘めています。
地熱発電も地元では温泉が枯れるのではないかと反対されますし、水を注入する最新の方式などは実際影響が不明で不安でもあります。

一部で脚光浴びつつあるメタンハイドレードも万一採掘に失敗して爆発的な気化が起きると、石油作靴で起きる事故以上に悲惨な事故に発展するおそれがあります。そもそもとても不安定な物質で高圧低温な深海底でメタンガスがドライアイスのように固まったもの。ちょっとした衝撃で爆発的に気化してしまう。
すると大量の泡が発生し海水が浮力を失うので付近の船は一斉に沈没。洋上の施設も沈没。
また発生したガスは爆発しやすいガスであり、爆発した場合にはさらに大惨事になる。石油のように液体ではないため扱いが難しい。

どの代替えエネルギーも、それぞれとても大きなマイナス面を持っています。
冷静にメリットとデメリットを十二分に考えないと原発の二の前です。
原発だって石油危機から逃れる切り札として多少の危険はあっても、やむを得ないと考えられたのでしょう。
同じ失敗を代替えエネルギーでしでかそうとしています。

また、食糧危機がここ数年でさらに深刻化していますが、最大の原因は食料をエネルギー源にしようというアメリカの方針転換と他国の同調。とうもろこしなどそのままでも食用になり、また家畜の飼料となっていたものがエネルギー用のアルコールの原料としても使われ始めたために価格が高騰してしまいました。食料を作るのに適さない土地で、非食用で生産効率の高い植物やプランクトンを作れば良いのに、効率を求めて食料が使われてしまい飢餓や餓死の原因となり、生活苦の原因となっています。
石油を節約し、CO2発生を減らすという目的にはアルコールの活用はとてもよい発想だったはずが、間接的にですが食物を人類から奪うことで大災害を及ぼし続けています。


理想だけではダメで、それが実用化される中でどのような副作用が起きるのかを十分検討し、かつ、常に監視して問題を起こさないようにしなくてはならないのは原発と何ら変わりありません。

潮力発電や温度差発電も海流にどんな影響ができるかわかりません。短期的には漁業被害がでて、長期的には気候の大変動を起こし温暖化ガスより悲惨な結果を招くかもしれません。
海は広大だと福島第一原子力発電所の原発事故でも保安院や東電が言い続けていますが、海洋汚染は深刻化しつつあります。

こどものころ、同じように大量に無尽蔵にあると信じられて地下水が使い倒され東京でも地盤沈下が大問題化し利用が大幅に制限されました。アメリカでは制限が間に合わず広大な農地が砂漠化しつつあります。
地球上に無尽蔵なものなどはなく、風でも大量にエネルギーを奪いすぎれば気象変動が起きるかもしれません。まだ、そういう観点での調査が行われていないだけで、観光破壊という視点で風の変化が及ぼす影響を調べたら風力発電先進国では回復不能な影響が出ているかもしれません。

日本は特になかなか決まらない代わりに、方向が決まると一気呵成に流れてしまう強烈すぎる勢いを持っているので自然ネルギー利用も不安を持ってみています。

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