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2011年5月3日火曜日

風評被害発生源な評論家さんにも困ったものです

原発事故でむやみに恐れさせる人ばかりが目立つ中、冷静なツイートで見直したのが池田信夫という方でした。
でも、やはりそときだけで、あとはひどいですね。

原発と喫煙や自動車を強引に同列にしてみたり、いまだに安全だと言い張っている。
そういう論客はさすがに少ないから商売上は扱ってもらえるチャンスが増えるから、ある程度理解はできますが限度は自ずとある。
孫正義さんの足をひたすら引っ張り、反対のための反対意見しか出さないのはさすがにどうかとうんざりしていたら

焼肉店でのO111による食中毒死事件。
人の命が失われたとても悲しい事件なのにここぞとばかりに盛り上がっていらっしゃる。

内容は風評被害拡散そのもの。

牛肉を揶揄するのは厚労省自信が認めているから致し方ないとして、原発のように数字で上げれば、生食しての死亡報道なんてこれが初みたいなもので、しかもO111が問題であって肉が悪いのではない。
牛肉生産農家は、それでなくとも宮崎の口蹄疫につづいて、原発事故による放射能汚染問題で心労が絶えないときに、よくも無神経なことを言える。

そしてありえないのが刺し身や牡蠣(カキ)への展開。
これはもう事実と異なる風評被害どころではすまないないよう。

カキは生産段階で生食用と加熱用にしっかりと分けられ管理されています。

基本大半が養殖で安全性を確保しています。
それでもプランクトンを食べているので生殖に当たっては特段の注意をずいぶん昔から行っています。

具体的には海からとってすぐに殺菌した清浄な海水で洗い続けます。
そのとき紫外線やオゾンなどを活用し人体に害がない形で衛生管理していきます。

さらに豆腐などでも用いられる密閉包装をして流通過程での汚染を防ぎ運搬始め流通過程での冷蔵にも注意が払われています。

そのままなまで食べて安全なことを確認され確立された製法に則り提供されていて、生食用牡蠣を生でいただいて問題になるようなことは原則としてありません。
もちろん、調理の過程や食器などで汚染してしまう可能性が皆無ではありませんし、どれほど注意していても事故が0になることはありえませんが、通常の食品に比べはるかに安全を確保した食品であることは間違いありません。

ちなみに、加熱用の牡蠣とは、一部に生食用の期限切れとか思い込んでいる人もいるみたいですが、そんなことはなくて漁してからの時間で言えばむしろ生食用より短いくらい。殺菌などの特別な処理をしないあさりや蛤などと同じ状態の貝です。食中毒などの予防のため火を通して(加熱調理して)食べてくださいということで「加熱用」と表示されていますが、生食用と明確に区別するための扱いで、どれほど安全に注意されているかという表れです。

味で言うとどちらかといえば加熱用のほうが濃厚でうまいので、鍋など加熱して食べるなら生食用より加熱用がオススメです。こちらも生食用のほうが新鮮そうなイメージがあるのでわざわざカキフライつくるにも生食用をつかうひともいますが、味の点ではもったいないです。生で食べるために若干味が犠牲になっている。とはいえ、最近の生食用はそんなに味がおちている感じはないですね。

一見最もらしいことを声高に言う人ほど、実は信用ならないことが多いものです。
斜に構えるとか、妙な誤解する人がいますが、情報を的確に判断分析するためには、常に一定の距離感をもって観察し調査し知識と情報を十分吟味する必要があり、また、評価を加えてその時必要な形で提供しなくてはなりません。

すくなくとも、生食用のカキは食品中で安全な部類の食品であって池田信夫氏がいうような危険なものではありません。
くどいですが、食中毒が皆無ということではありませんから曲解しないでください。
完璧に安全にするなら呑み喰いできるのは合成した化合物だけになってしまう。
作物を育てるのに水耕栽培というのがありますが同じように人間も水耕栽培的に必須化学物質だけ摂取するしかない。
しかし、そうするとどんどん生体の抵抗力が弱まりますから空気に触れるのさえ危険になりクリーンルームで暮らすしかなくなるでしょう。それでも、免疫機構が暴走しやすくなり疾病に悩むことになるかもしれません。

生食用のカキはたとえば、生育する海の最近数なども厳しく規定されています。
規定数を超えてしまえば牡蠣自体が問題なくても加熱用にしかできない。
海水浴場より厳しいんじゃないのかと思うほどです。

関連リンク:
Wikipedia カキ(貝)
細かいことを言うと一般化しすぎた記述で産地により違うよというのもありますがこんな感じ。
他にも生食用と加熱用で検索すればいくらでもいかに安全かがわかります。

岡山県 生食用牡蠣の衛生基準



通販は冷凍が主流みたい

誰々が言っているから正しい的な判断は危険です。

何かの専門家かもしれませんが、すべての専門家というのは稀有です。
専門を持つ人ほど、専門分野以外は一般人未満のことが多い。
もっとも、ほんとうに素晴らしい研究者は自分の専門外についても実によく理解していてこのような被害を及ぼす風評を流すことはほとんどありません。それは事実を見極めるための方法を体得していて専門分野でも専門外の分野でもそれを適用するから。逆に言えば専門外だからと適当なことを言える人は専門というものも大抵は自称専門家で論戦が上手なだけの内容が希薄な場合が多い。

池田信夫さんの原発論で言えば牛肉を生食して何人死んだかを統計情報として抽出し危険性をタバコと比較しなくてはならない。どうひいきめにみても、タバコの影響よりも牛肉の食中毒で死ぬ人が多いなんてありえない。
ただし食中毒の原因にはどんな食品もなり得ます。
生産から流通、料理。
そして食べるまでの管理や食べ方まで注意が必要です。
食べるとき手がO157やO111で汚染されていれば、やはり危険ですよね。それは食品が原因ではないけれど検査しても多分わからず食べ物に疑いが残ってしまうでしょう。

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