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2011年5月17日火曜日

スマートグリッドより低電圧直流電流の家庭送電と220~240V化

スマートグリッドという言葉があまり好きではないが、分かりやすいので使うと
情弱な経済評論家の方々が好んで使い始めています。
ツイッター社が悪いのか、Hootsuiteが原因かといった簡単なことさえ
切り分けもできない輩がこういうことに口出しする。
あまつさえ、スマートグリッドそのものを理解しているふうに
のたまうまま放置されているのは実に嘆かわしい。

さて、スマートグリッドとは机上の空論
とまでいうとお叱りを受けると思うが採用には反対です。
理論的にはうまく稼動しているときはステキな仕組みです。

電力消費状況を細かく計測し
発電側は太陽光や風力など変動の激しい物にも対応
利用者側にも利用制限設けつつ最適な配電を行うことで
大規模発電という無駄で危険なことをやめようという発想。

学究レベルではステキだし船舶だとかごく小さな村の単位であれば
おそらくうまく機能します。
しかし期待されるのは東京圏のような大規模で
大電力を消費する都市部への適用。

消費に対してもともと発電が出来ていない地域に導入しても
小規模でかつ消費に見合った発電ができるということが前提のシステムは
そもそも適用外であるというのが大きのですが
なによりも非常時の危険性が大きすぎるのが難点です。

amazonなどのクラウドが障害を起こしましたが
その原因は丁度スマートグリッドの根幹と同じ部分です。
うまく道斎しているときは安全性も保たれ多重にバックアップが取れ
システムリソースを最適に活用できてリーズナブルで
スケーラブルな最適なシステム構造です。

しかし、一旦どこかが過負荷に陥ってしまうと
連鎖反応的に次々に仕組み的に負荷が集中し
ドミノ倒しのように、一気にシステムが崩壊します。
そして復旧をはかろうにも自動的に復旧した箇所に
負荷が集中するためまた倒れてしまいます。

電力でこれが起きると、送電線はデジタルデーターのように
輻輳して終わりではなく大電流が流れると最悪ケーブル自体が
燃えて溶け落ちてしまいます。
そうでなければブレーカーが落ちてしまい自動的には
復旧できなくなる。

復旧始めるとそこに負荷が集中しまた落ちる。

延々これが続くのですが、回避するにはシステムを
再設計して、その仕組を投入するしか無い。

amazonやみずほ銀行は大規模とはいえ
データーセンターも限られシステム規模も一定範囲に
収まっているので全体を停止し、徐々に切り分けて
復旧させることができました。

東京圏全体をスマートグリッド化してしまうと
その面積も規模も巨大すぎてシステムが暴走したとき
人力で停止や切り分けができない規模です。

メリットよりもデメリットが大きすぎる。

自然エネルギーの活用には国土の狭さを理由に無理という人が
スマートグリッドはできるというのは技術を理解出来ないから。
スマートグリッドは国土が広大で消費地の中に発電システムを
適量混在できて初めて有効なシステム。

もちろんスマートグリッドを研究する学者や
商品化を考える企業は良い面を強調するわけですが
日本の特性に会っていないものを無理に取り込んでも
大規模で修復できない脆弱性を持ち込むだけで
電力機器の解決策としては実効性を持ちません。

たとえば、100戸入居しているマンションが10棟建築されている
ベイエリアのようなところで発電所がそこになければ
1,000戸の家庭について消費電力の制限はできても
供給側がそもそもそこにないのであまり意味がありません。
やるなら今それこそ言われているように
契約電力を下げてしまうほうが現実的です。

そのうえで、もう何十年も前から発想としてある
家全体のネットワーク化をすれば十分です。
一度に使える電力(上限)を設定し
電気を消費する電気きごとに優先順位をこまかく
相互関係も含めて設定する。
それに応じて電源を制御すればいい。

家電関係の展示会では20数年も前からホームエレクトロニクスとして
夢の住宅的な未来の住環境として考えれてきたシステムです。
それは実現可能でやっていないだけ。
共通仕様さえ作ればパソコンでもスマートフォンでも
制御できてしまいます。

細かく制御がする必要が有るのは
風呂を使うときはそこの照明も暖房も優先する必要がある。
風呂を使っているときにシャワーが使えなくなっては困る。
代わりに他に人がいないならテレビは切ってもいい。
エアコンも切ってもいい。
しかしビデオは予約があれば切っては困るかもしれない。
家庭ごとのライフスタイルと人数により細かく制御が必要で
それは取りも直さず、とても重要で漏れては困る個人情報になります。
今誰が風呂に入っているといった情報
公開されて嬉しい人はいないでしょう。

全体でコントロールする必要もなければ、コントロールするための情報を
一元管理しようというのも個人情報収集という誤った方向性です。

取りも直さず必要でなく、家庭内に閉じてやればいいだけで
すぐにも実現できるレベルというのが大切です。


そして代わりに必要なのが2つ

ひとつは100Vから220~240Vへの電源電圧の昇圧。
配線が細くて済み動など貴重な資源を無駄にしなくて住みます。
それ以上に問題なのがほぼ日本だけが100Vとということ。
他国はほとんど220~240Vを家庭で使用しています。
家電製品は基本子の電圧で設計され生産されています。

日本だけ特殊仕様で設計変更と部品の変更が必要。
これは輸出入共に大きなマイナスです。

※戦前戦後の日本には国策として必要だったかもしれません。
欧米先進国の家電がそのまま使えては、国内の産業を育成できない。
国内の産業育成作(保護政策)として、海外製品を使えなくする。
これは、英断とはいえませんが、合理的でないとも言えません。
おそらく当時は夢は別にして欧米諸国並に肩を並べる時代は
想像することもできなかったから良かったのでしょう。
輸出は不利でも、日本国内で使われる製品では劣悪すぎて売れないので
輸出用は専用に設計し生産されましたから電圧の違いは
それほど大きな問題ではなかった。

今では国内メーカーだけ、国内向けと輸出用に全く異なる家電を
生産しなくてはならないという大きな負担を抱えています。
海外の家電が今もあまり国内で売れていないのは
戦前戦後の保護政策のおかげで、電圧が非関税障壁として
立ちはだかっているおかげです。

しかしこれでは、輸入品を安く使うこともできないし
輸出するにも不利とこれからの世界で生きていくには
むしろ負の遺産となってしまっています。

※アメリカなど一部地域では100Vも使えるところが稀にあります。
併用されていますが基本は200V以上です。

日本でも深夜電力温水器など本格的に電力を使うものや
工場などのモーターは当初から200Vやそれ以上の電圧になっています。

安全性を云々する方もいますが日本以外各国で
普通に家庭用に使われていて特に問題はありません。
また、感電すれば100Vでも200Vでも大差ありませんし
漏電の危険性なども同じです。
むしろ同じ仕事量をこなすには電流値が二倍以上になるため
電線が加熱して低圧のほうが危険性はずっと高まります。

スマートグリッドといった他国の夢を追いかけるより
まずは電圧や周波数を世界標準にあわせ一本化するのが先決です。




低電圧直流が欲しい
というのは220Vで給電しろというのと矛盾しているように一見見えます。
しかし全く別のお話です。
また長距離送電を直流に変えろというのとも全く別のお話です。

松下幸之助さんが、二股コンセントを作り大ヒットさせた頃は
家電といえば100Vの電灯線をそのままつかうものでした。

さて、100年近くたった今はというと、100Vで使われる家電は
実は数量的には少数派です。
見かけ上は100Vのコンセントに刺して使っていますが
電源が付いていて低い電圧の直流に変えて供給するものが多く
携帯電話やスマートフォン、家庭用の電話機など多くの家電がそうです。
また、パソコン始め多くの電気機器は、内部に電源装置を持っていて
100Vの交流から直流の12Vや5Vに変えて使っています。

とても無駄な変換ということをあちこちで行い
これがいわゆる待機電力の消費のもとでもあります。
はじめから直流の12Vや5Vで救急されれば変換ロスもなくなるし
待機電力もほとんど発生しなくなります。

※待機電力の多くは電源装置の先、直流部分だけをスイッチで
切っていることにより消費されてしまいます。
なにも使わなくても直流の低い電圧に変換するための
コイルなどがあり、ここで電気が熱に変わっています。
ほんとうに必要な待機電力というのは極々一部です。


やって欲しいのは電柱のトランスで100Vに変換していますが、
そのトランス部分で100Vではなく220Vなどで供給するのと
直流に一括で変換して各家庭に供給することです。
変換ロスが大幅に減ります。

※実際の例
電力を大量に消費するサーバーをター漁に使うデーターセンター
というものがあります。
100Vまたは220Vでサーバーに電力を供給して内部で直流の12Vや5Vに
変換していますが電力ロスが大きいため
先進的な企業では、一括で直流に変えサーバーでは
変換済みの直流電力を受けています。

サバーが小型化でき発熱も小さくなりサーバーシステム全体の
効率も非常にあがり故障率も下がります。



※じつは200Vは使われている
東電の一部と関西電力ではかなり200Vが使われています
たとえば、オール電化と言われる仕組みでは原則200Vと
100Vの両方が供給されています。
200Vは2系統あり深夜(深深夜)電力と通常の電灯線電力
200Vはガスレンジの代わりの電磁調理器やエアコンなどに
使用されています。

エアコンは200V用は少ないので多くは100V

ならばすぐに転換できそうですが供給方法に難があり
一気にこの単三(単相3線式)式を普及するのは危険で
おすすめできる方法ではありません。

基本的に100Vが2系統に分かれてしまい、両系統で
消費する電力がバランスしていないとまずい。
また、100V機器は常時中性線欠損による200V印加の
危険性を負うことになるります。


今どうなっているか確認しきれていませんが電気設備技術基準では
屋内電路での電圧は150V以下と事実上100Vに固定しているので
法律の改正なども必要です。
また単三という安直な方式ではなく100Vも併用するなら
それぞれ別系統で引くべきでしょう。

100Vと200Vが混在すると危ないと感じるかもしれませんが
日本国内の基準でも海外でもコンセントもプラグも
100Vと200Vでは違うのでの取り違える事故の心配はありません。

※実際には使える電流によっても形状がさらに変わります。
※工事ミスによるトラブルは過去経験があるので混在は
安全性を守る上ではいいとは言い切れません。
100Vは廃止が望ましいでしょう。

話は変わってしまいますが、日本だけ100Vだからなのか
アース線が必須になっていません。
諸外国ではプラグにアースが付いていて安全に電気器具を使えます。
日本では漏電遮断器に頼っているようですが
これも湿度の高い日本では改めて欲しいものです。







スマートグリッドは日本に向いてないよというだけで、
技術としてはひとつの方向性だとは思います。

自然エネルギーを導入する上でスマートグリッドと蓄電池が
必須のように言われることがありますが刷り込みに近いでしょう。
発電が不安定であったり夜間発電できなかったりする。
だから消費側を抑制しようとかバッテリーに貯めようとか。
ある意味安直な発想であって絶対ではありません。

たとえば揚力発電では夜間の電力を使い水を高いところへと
ポンプで持ち上げ、その水を落下せることでタービンを回し
発電しています。
いわば電力を位置エネルギーに変えて保存しているわけです。

太陽光発電も風力発電も潮汐発電も・・・
発電に使える動力部分が自然現象であり不安定です。
それを安定的に使うというのが無理な話。
ならば、一旦形を変えて利用し直せばいい。

揚力発電のようなことでもいいでしょう。
別に持ち上げるだけではなくてスプリングのようなものを
押し縮めてもいいでしょう。
水は比重が1しか無いので、位置エネルギーとして使うには
効率が悪い(保管する体積が莫大になる)
コストないしは盗難の危険性を無視すれば金とプラチナを使うと
比重がおよそ20になるので体積は1/20ですみます。
熱して溶かしたくなるところですが、それでは危険なので
微粒子にして少量の潤滑材ととともにつかえば
流動性を得られます。

熱エネルギーに変えて蓄える方法も危険性が残りますが
不可能ではありません。冷暖房など一番エネルギーを
消費する部分は蓄熱方式の冷暖房に変えると
発電側が不安定でもなんとかなります。

電気として直接使う部分を優先し、余った部分を
熱エネルギーとして保管、あるいは放熱に使う。
そちらは少々タフな設計にして頻繁に電源出力がが変動しても
耐えられる構造を開発する。


また、そんな無理をしなくとも水を電気分解し
燃料電池を使うという方法もありでしょう。
(水素爆発の危険性はつきまといますが以前から
利用の推進が図られています)

また、LPGの利用方法もなぜか燃やしてタービンで発電するという
電力会社が好む方式が当然のように言われていますが
ガス会社では家庭向けにエネファームという
LPGから直接発電する装置を販売しています。
大規模な装置を作り、70度前後のお湯の活用方法を開発すれば
スマートグリッドに向いた発電も可能になるかもしれません。

たとえば、道路や鉄道の高架下の大半は高度に利用されていません。
ズラッとその下にSOFCを組み込めば案外すぐにも原発どころか
数年で火力発電まで停止できるかもしれません。
CO2はほとんど発生しないので魅力的な仕組みです。

SOFCだと高価で希少な触媒を使わなくても済むので
量産も容易なようです。
京セラで開発済みでことし家庭向けに完成品が販売開始。

75℃前後のお湯を、そのままお湯としてではなく
発電用エネルギーや動力源とする技術を開発すると
一気に実用化が現実的になります。

75度もあると冷蔵庫の冷却部分などの構造を応用すると
ポンプが回せるので発電はできそうです。
パワーが小さくとも直流の12Vや5Vつくるなら十分すぎます。

SOFCで発電すればスマートグリッドの導入もありかもしれません。


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