福島第一原子力発電所の原発大事故は新たな局面を迎えてしまいました。
それは、原子炉から原子炉外にプルトニウムが流出し、また、1,000ミリシーベルトを越える放射線を出す大量の水が3つのタービン建家と屋外の放射線管理区域外にあるトレンチ(日本語では塹壕の意味)に限界寸前までたまっています(溢れて、残ったのがそれだけかもしれません)。
復水器に戻すというアイディアだったようですが復水器では回収しきれない容量であったり、すでに満水であったりして同処理するかで悩んでしまっている状態です。
■問題点
高濃度放射性物質を含んだ1万トン以上の水の処理
蓄えられるタンクはない
■既知の事実
建家の天井や壁が吹き飛んでいる
使用済み燃料棒がプールに沈められ冷却が必要
冷却水が蒸発し空中に燃料棒が出て溶出したと考えられる
個体のヨウ素やセシウムは蒸発して大気を激しく汚染する
水に溶解したヨウ素やセシウムは煮沸しても水中に残り蒸発はほとんどしない
使用済燃料某内部では放射性物質の核分裂はこの先も続き大量の水を蒸発させる
■放射能汚水の対処方法
海水を注入してきた建家上部の使用済燃料プールに放射能汚染された水をポンプアップする
理由:すでに放射能で汚染されたプールであり、そこにに放射性物質が増えても事態は悪化しない(量が増えるので少しは悪化します)。
タンクなどに貯めれば、1万トンの水は永遠に1万トンのままですが、冷却プールに戻せば使用済み燃料棒の膨大な熱エネルギーで蒸発し水分はなくなり、放射性物質だけがプールに残ります。
膨大すぎる水を処理するにはおそらく可能な唯一の対処方法です。
■具体的な方法
仮設水槽を準備します(容量は大きいほどいい)
水のたまったところにできるだけ多くの水中ポンプを投入し仮設水槽に汚染水を移します。
仮設水槽の水を中国から寄贈された巨大ポンプ車で使用済燃料棒プールに注水します。
高濃度放射線源を大量に扱うので、ポンプ車は再利用できなくなる可能性があります。
消防車両はこうした用途には使うべきではないでしょう。
仮にダダ漏れしていても、巨大な水の循環環境をつくれますから、汚染の拡大を最小限に留められます。
並行して地表にはゴミ埋立処分などで利用する土壌汚染防止用のシートを全面に敷く。
水はすべて水中ポンプで回収しプールに戻す。
巨大ポンプ車が壊れないよう連続運転はさける。
0 件のコメント:
コメントを投稿