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2011年9月13日火曜日

Biorockという珊瑚礁の海を守る技術が日本再生のヒントになりそう

世界の海でサンゴ礁が死滅する危険な状態が悪化を続けています。
それに対する人間の技術的な対抗策として注目したいのがBiorockという技術。
もととなるのはとてもシンプルな技術で海水中で微弱な電流を流せば、電極に海水中の硬度成分が析出するというもの。
電流はとても微弱て良いことからソーラーパネル(太陽光発電)が利用されるそうです。

海なのに潮力発電にしないのが寿命・コスト含めて違和感ありますが、入手しやすさを考えるとソーラーパネルは安直ですぐ実現できるという点で魅力的なんでしょう。

関連記事:
サンゴの海をテクノロジーで守る、Biorockプロジェクト(動画あり)

肝心のBiorockがなぜ日本再生のヒントになるか。
それは複数あります。

ひとつめは3.11で受けた津波被害の後遺症からの脱却と今後の水害対策として。
もうひとつは人災である福島第一原子力発電所事故による大量の放射性物質海洋汚染の後始末

まずは、津波被害ですが防潮堤や防波堤が破壊されるほどの大規模な津波を受けても耐えられる堤防建設は現実的ではなく、それをやればSFの世界さながらに万里の長城をもしのぐ巨大構築物を延々海岸線に沿って構築するという膨大なコストが発生し最盛期の日本でも経済的負担に耐え切れなかったでしょうし今はとても実現する実力がありません。またそのようにして海と隔てられてしまえば、あえて沿岸部に住みたい人たちの生活の術である海を活用困難にしてしまうでしょう。それくらいならば、内陸へと集団移転強行する方が現実的かもしれません。

将来にわたり多少なりとも安全性を増す方法にこのBiorockという技術が活かせるかもしれません。
あれほどの大被害を生んだ大津波ですが松島の周囲では養殖場の牡蠣も残るなど自然の猛威から島々がある程度守ってくれました。
波を弱める天然の巨大な防波ブロックになったのでしょう。
海底にBiorockで頑丈な人工の防波ブロックを作ることで将来にわたっての津波被害を和らげられることが期待できます。


津波により水産資源にも大きなダメージがありますが擬似サンゴ礁を構築すれば回復までの期間お大幅な短縮も期待できます。
生き残った水生生物が住める場所となり、産卵場にもなりふえやすくなるからです。


そしてもう一つ大きく期待したのが放射性セシウムを中心とした膨大な量の放射性物質で海洋を汚染してしまいました。
一部は広大な大洋に流れ薄まっていますが、海底周辺にとどまり、あるいは生物にとりこまれ生命系の循環サイクルに入り込み長期にわたり滞留し続ける状況になっていますし生物濃縮も今後大きな問題として浮上してくるでしょう。
福島第一原子力発電所事故で汚染水除去に使われているような方法は海には適用不可能ですし、10万トン超える汚染水除去が始まったばかりで準備されている放射性廃棄物保管スペースの70%がすでにいっぱいになってしまいました。

放射性セシウム初め問題となる放射性物質は放射能という特殊な性質を除けば原子でしかないので電流を流せばそれに応じて正負どちらかの電極に析出します。
直接の放射性物質除去もはじめからフィルターでろ過するという放射性廃棄物大量ぞうさん方法という最悪の手段を取らなくても前処理にこうした古くからの技術を使えば放射性廃棄物を増やすことなく分離できるでしょう。

そして汚染してしまった海域でひろくBiorockを活用すれば放射性セシウムなど多くの物質がカルシウムなどと共に固定化され生物サイクルに入り込むのを防ぐことができます。析出させ固定化してしまえば数百年後には影響が殆ど無いレベルまで放射能は弱まります(半減期30年のセシウムの場合)。

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