子供の頃ミイラの呪い的な題材の映画を見ました。
盗掘防止のためと言われていますが、ピラミッドを暴くと呪われ全員死ぬという話で、ミイラが蘇り殺人を繰り返していく。矢追健一さん全盛の頃だったか、テレビ番組でもピラミッド発掘隊の謎の死を追う的な番組が日本でも作られていました。
さて、チェルノブイリ事故では石棺方式が採用されました。
何がそう言われるのか理解しにくい部分もありますが不名誉なことだそうで考えられないとか。
まさにいまどうなるかもわからない福島第一原子力発電所ですが、電力が戻っても放出してしまった放射能は消えません。土壌に染みこみプルトニウムなら2万7千年もの半減期があります。事実上放射能がなくなることはないということです。
※半減期
放射能(放射線を出す物質)が、その放出量が1/2になるまでの期間を言います。
仮に1000年だとすると1000年後に1/2になり2000年後に1/4になる。128分の1になるのさえ7倍の期間が必要です。つまり約3万年も半減期のあるプルトニウムの影響が100分の一に小さくなるには20万年近くも必要ということです。
大規模な事故で福島県全土はおろか数県分の表土を取り去らなくてはならないかもしれません。すくなくとも20キロ圏内は表土取り去りを行わないと農業は再開できず、漁業への影響は拡大し続けます。
大量の放射能を含む土砂が発生しますが、処分地はありません。
唯一あり得るとすれば福島第一原子力発電所の敷地そのものでしょう。
3~5年かけて冷却した後、ダムのような壁で周囲を囲み汚染された表土をすべて流しこみ、全部が終わったならば漏れ出ないように、上部も分厚いコンクリートで封鎖する。
そこに出来上がるのは、コンクリート製のピラミッドか前方後円墳の様に見えるでしょう。
数万年から数十万年、影響が消えませんから将来の遠い子孫か人間に変わる種が、パンドラの箱とかしたピラミッドを開封してしまわない工夫が必要になります。
こまったもので、生物は困難で不思議なものに惹かれますからコンクリートをいくら厚くしてもぶち破るでしょう。ボイジャーに載せたメッセージ板のように数十万年後でも確実に残り知性があれば異生物にでも危険性とその内容を伝えられるメッセージを残さなくてはいけません。
なぜなら、燃料棒の中には核分裂の結果としてのプルトニウムが自然界では存在しない高濃度で含まれ、それが数千トンも存在するからです。人類の歴史ではキューリ夫妻がラジウムンの発見の中で相次いで亡くなりましたが、プルトニウムははるかに広範囲に害をなしますが、無味無臭ですぐに影響があるわけではなく、過去からの死の呪いとなってしまいます。
このようなとき将来への影響は過小評価されがちですが、20万年もあれば日本が懐中に没してふたたび陸になるくらいの変化があってもおかしくありません。人類がそのまま残っても、果たしてすぐに危険と分かるかといえば困難でしょう。原子力発電所は想定外の災害で壊れたと主張されつづけていますが未来に想定外すぎるパンドラの箱を残してしまわない責任もあります。
地球外生命体にメッセージを贈るというボイジャーはスター・トレック(TOS)のおかげであまり好きではありません(おかしな進化をして前生命の存続をあやうくしました)。
おなじスター・トレックでもこちらのほうが好きです。
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