しかし、停止する理由に合理性がないのは、多額の費用をかけ、さらに原発爆発の危険性を増すいいわけにはできません。
今後30年以内に87%の確率でマグニチュード8に地震が来る。
これが真実かどうかはわかりません。
すくなくとも日本の科学者がマグニチュード9という致命的な地震と津波を予知できなかったことは事実ですが。
地震が来るから停止する。
というのは意味がわからず、地震が来るから廃炉するならば理解可能です。
停止するというのは再稼働するのが前提です。
ではなぜ停止するのか、その理由が存在していないのが問題です。
停止しなければできない補強工事を直ちに行う必要があり、そのための停止であるなら合理的で反論の余地を残しません。
その場合は停止要請ではなく、改善命令でなくてはなりません。
停止しても何も解決にならないからです。
先に書いたように廃炉であれば別です。
たとえば、堤防がないのがいけないというのが理由ならば原子炉停止は非合理的でしかありません。なぜならば、稼動していても停止していても土木工事に影響が全くないからです、むしろ、電力供給が潤沢にできることで産業への影響が皆無の状態と電力不足の状態を考えれば、どちらが工事がスムースに進むかは3.11以降の東日本の状態を見るとわかるように、電気が不足すれば工場が稼働できず、風が吹けば桶屋が儲かる式に、直接は予測がつかないところに影響が出て作業の障害となります。
また、原発を停止してしまえば冷却機能も失われてしまいます。
爆発やメルトダウンを防ぐには外部から電力供給をしなけてはなりませんが、これは大変脆弱性が高いです。
福島第一原子力発電所でもたった一基の鉄塔が障害受けただけで電力供給がたたれてしまいました。
ですから、もしも津波の対応であるならば、原発はむしろ停止させるのは最悪の選択で、可動続け関西方面の土木事業者を総動員し、可及的速やかに堤防を建築するのが正しい唯一の選択になります。
一見立派に見える
ということだけで停止を叫ぶのは市川房枝さんの下で政府批判を行っていたい時代にはありであっても、総理大臣という立場ではありえない選択です。
要請から時間が立ち、その理由・背景などが報道される中、今回の選択におどろいています。
地震が本当に来て外部からの電源が断たれたら自滅を待つばかりになってしまいます。
なぜメイン電源を自ら捨てろと指示できるのか不思議でなりません。
飛んでいる爆撃機に燃料をすべて捨てろと命令するようなものです。
たしかに燃料漏れの危険はなくなりますが墜落してしまいます。
やるなら最低でも電源の確実な確保を行ってからでしょう。
なぜなら停止しても半年程度は非常に危険な状態が続き冷却が停止すればどうなるかは福島第一原子力発電所の4号機が教えてくれています。4号機では原子炉に燃料棒はすでになかったのにこの惨状です。ポンプが動いてもどんな設備があっても電気がなければ終わりです。
そして停止が正しいとすれば、廃炉を命令するのでないと国民の期待にそぐわないでしょう。
そのためには、安全に停止できる手立てを一秒も無駄にせず整える作業に係るべきです。
いまされているのは、ただ停止しろというばかりで、その結果起きる電力不足は国民が自助努力で対処しろ、コストアップは知らん、日本全体の生産体制の再編はシランでは無責任にすぎます。また、もしも停止中に耐震工事をするならそれをいうべきです。
停止の指示ではなく耐震構造改善命令ならば法律も基準も存在します。
唯一前提が間違っていたというなら、そこだけ訂正すれば良いことです。
そのための停止ならば、一刻も早く停止して耐震補強工事をするべきで要請などという中途半端なことで済ますのは、完全なら過ちになります。
- 電源の準備なしでの原子炉停止は福島の再現(電源喪失そのもの)
- 原子炉停止は原子炉を停止しないと作業できない行為のためでなくてはならない
- その作業を明確に指示するべきで、停止の要請ではない
- 防波堤を作るのが最優先ならば電力喪失はむしろ足を引っ張るだけ
- 目的と目標を明確にしいつまでに何をナゼするかと費用とその負担を明確化するべき
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