2011年2月26日土曜日

紙Copiのユミルリンク売却

紙(かみ)というソフトとウェアがWindows初期に日本で有名になりました。
まだ学生だった作者が世に送り出した作品で今でこそ似たコンセプトのアプリは多数存在しますが当時そのようなものはほとんどありませんでした。

できることは、エディターとして文章がかける。
書いた文章は(バックグラウンドで)自動的に保存される。
文書名をつける必要性さえない。

また、特徴的な機能としてブラウザーで表示している画面を保存することができました。

学生がアプリを作り、国から予算を引き出すなど、アメリカでは普通でも日本ではそれまでなかった存在。IT系の中では話題を集める特異な存在でした。

学生が作ったらしく実に自由な作りで、デファクトスタンダードなWindowsの作法に従わないため使いにくく、ファイル名も長くなりすぎ標準的な方法ではバックアップできないファイルができるなど芳しくないこともあって会社では使用を禁じることが多かったのですが、今でもファンの多いアプリです。

「紙」は「紙copi」に名前を変えています。

途中から興味を失って追っていなかったのですがサイボウズに吸収され事業を拡大していたようです。
サイボウズの戦略が多角化から本業回帰へと変わる中、アイテック阪急阪神への売却となったそうです。
事業がどのように変わるのか気になるところです。

個人的には、紙copiは、今流行のEvernoteのもとのような存在だと受け止めています。
OCR機能をつければ、そのまま国産Evernoteになりそうです。
もちろんEvernoteよりも、はるかに長い歴史のあるツールです。

最新版では編集機能も充実していてかなり使いやすくなっています。
箱や小箱といったどくとくの表現を売却を機会にあらため、クラウドサービスを付加すれば一気に利用が拡大するのではないかなと、密かに期待もしています。


関連リンク:
ニュース記事 サイボウズ、子会社のユミルリンクをアイテック阪急阪神に売却

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